藤:陳さん、言うのを忘れたんですけど、現場を見るとき、注意する所が二ヶ所(しょ)あります。まず、各工程の不良品箱と保留品箱に物が山積(やまづ)みになっているかどうかを確認する。
その次はゴミ箱を見ること。
陳 :不良品箱(ふりょうひんばこ)と保留品箱を確認するのは理解できますが、どうしてゴミ箱を見る必要がありますか。
佐藤:修理できない不良品は数えてから直接ゴミ箱に捨ててしまうことがあるからです。
陳 :はい、この不良品と保留品を分析(ぶんせき)すると、生産ラインの問題点がわかりますねえ、私も見ます。佐藤部長、ここには問題があるようです。ホラ、不良品箱に部品が沢山入っています。
佐藤:そうですね。私も見ました。李さん、ここには何か問題がありますか。
陳 :はい、ここは掃除機スイッチの組立作業です。部品を組み付ける時、作業者が金具(かなぐ)表面(ひょうめん)のメッキ不良を見つけました。私は品質部門の陸(りく)さんと一緒に確認しましたが、不良率は約5%でした。
佐藤:ちょっと見てみます。これは多分メッキ前に表面をきれいに処理しなかったのでしょう。
生産メーカーと連絡を取りましたか。
李 :はい、メーカーの方は午後、選別(せんべつ)に来ます。
生産の需要に応じて、私たちは先に一部を選別しま した。
佐藤:慎重(しんちょう)にやってください。万が一うちの製品に付けてしまうと大問題(だいもんだい)になりますよ。
李 :ご安心ください。不良混入(こんにゅう)を防(ふせ)ぐため、外観(がいかん)チェックを三回しています。
先ずは単品(たんぴん)、そしてスイッチの組立作業、最後に掃除機取っ手(とって)の組み付け作業で確認しています。
佐藤:ええ、午後メーカーさんが来たとき知らせて。彼らの管理上の問題を確認したいから。それに、「異常連絡書」の発行(はっこう)を忘れないでください。
李 :分かりました。
陳 :佐藤部長、どうして部品不良が起きますか。会社に受入検査(うけいれけんさ)があるじゃないですか。
佐藤:仕入れ(しいれ)の数量が大きくて、抜(ぬ)き取(と)り検査(けんさ)の数が少ないと思う。通常(つうじょう)部品を購入する時、メーカーに対する寸法の要求はCPK1.33以上。と言うのは合格率は99.38%以上です。今、寸法の公差(こうさ)はだいたい満足できるんですが、外観不良の問題が発生してしまいました。やっぱり抜き取り検査の比率(ひりつ)を高くする必要がありますね。
陳 :今おっしゃったCPKとは工程能力指数ですね。私は聞いたことがありますが、具体的な意味は分かりません。教えていただけませんか。
佐藤:工程能力とは、定(さだ)められた規格限度内(きかくげんどない)で、製品を生産できる能力のことで、その評価を行う数値(すうち)が工程能力指数です。計算の方法はちょっと複雑なので、簡単には説明出来ません。資料を探して見せるから、理解できない所があったら、聞いてください。
陳 :分かりました。どうも有り難うございます。